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からだトピックス |
■ギックリ腰をぶっ飛ばせ! 〜腰痛対策完全版〜 − 2005/10/27 −
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欧米では『魔女の一撃』ともいわれるぎっくり腰、起き上がることも出来ない激しい痛みは、経験した人にしか分からない苦痛です。もちろん誰もが一日も早い快復を望んでいることと思います。治療により劇的に痛みが取れる場合もありますが、『痛くて動けない』『治療に行きたくても歩けない』という方のために、急性期をどの様に過ごし、いかに早くぎっくり腰を快復させるかをお話したいと思います。
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一般にぎっくり腰とは腰部の急性痛の総称であり、その中には椎間関節や仙腸関節からの痛み、腰背部の筋肉による痛み、そして背骨のクッションである椎間板に由来する痛みなど、様々な病態が考えられます。ただし各病態にかかわらず共通して言えることは、急性期のうちは安静が第一であるということです。仮に何も治療をしなくても1週間安静にしていれば、動けるようにはなるでしょう。しかし忙しい現代人にとって1週間安静に寝ていられるという人は、中々いないのでは無いのでしょうか。
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【急性腰痛対処法】
腰部筋筋膜炎や腰椎椎間関節の捻挫など、ぎっくり腰の急性期は冷やすことも重要な治療法の一つとなります。この判断の基準として、自発痛の有無(じっとしていてもズキズキ痛む、熱感があるなど)や、患部を動かせるかどうかが目安となります。動かせないほどの痛み場合は、患部の炎症によって起こっている痛みである事が多いので、まずこの炎症を抑えるようにします。なるべく痛みの軽い姿勢(一般的には横向きで腰を丸める姿勢)で痛む場所を氷嚢などで10〜20分よく冷やして下さい。これを一日に数回繰り返し急性期の炎症を早期に抑えましょう。
【重症の目安】
上体が斜めに歪んでいる、トイレがつらい、階段が苦しい、下半身にしびれや痛みがあるなどの症状は重症と考えられます。自己判断せずに早期に専門家の治療を受けましょう。
【慢性腰痛対策】
急性期を過ぎた慢性の腰痛に対しては、腰痛体操が大切な治療法・予防法となってきます。腰痛体操とは慢性期の腰痛に対し腰背筋および腹筋の強化により腰椎の支持性を高める事と、腰部・下肢の柔軟性を改善し腰椎にかかる負担を軽減させる目的で行う運動療法です。
詳しくは ≫ニュースレターVol.6 腰痛体操特集号
【日常生活での注意】
起床時・・・ |
まず身体を反転させうつ伏せになり、手をついて四つん這いから立ち上がるようにしましょう。 |
物を持ち上げる際は・・・ |
中腰や前かがみでは持たないように。しゃがみ込んで物を身体によせ、膝を伸ばして立ち上がるようにして持ち上げること。 |
椅子の高さについて・・・ |
股関節、肘関節が90°になる高さがよい。なるべく背もたれ、肘かけがあるものにする。 |
姿勢の大切さ・・・ |
姿勢によって腰にかかる負担は大きく変ります。体重70sの人は立っているだけで腰に100sの力がかかります。軽くおじぎをすると150s、椅子に座っておじぎをすると180sにもなります。同じ姿勢を長く続けないよう心掛けましょう。 |
【治療開始の目安】
朝起きたときに痛みがある場合や咳・くしゃみをして痛みがある時などは、治療が必要な時期です。お近くの接骨・整骨院を受診して下さい。
【腰痛改善ビタミン】
栄養の面から腰痛予防・腰痛改善を考えると、まず筋肉に疲労物質がたまるのを防ぐビタミンB1、神経の働きに必要なビタミンB6、末梢神経の修復に関与するビタミンB12をしっかり摂る事が必要です。また、ビタミンEは若返り(老化防止)のビタミンとも呼ばれ血液の循環をよくするのに役立ちます。以上のビタミンは腰の痛みには欠かせない栄養素です。
ビタミンB群が豊富な食品・・・モロヘイヤ、アスパラガス、レバーなど
ビタミンEが豊富な食品・・・アーモンド、サンマ、イワシ、ほうれん草など
推薦図書
お医者さんがすすめる よく効く! 腰痛体操 黒田 栄史 著 PHP研究所 「腰痛」は終わる! - 「世界の診療ガイドライン」に基づく最新の腰痛治療
長谷川 淳史 著 WAVE出版
腰痛は脳の勘違いだった―痛みのループからの脱出 戸澤 洋二 著 風雲舎
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