整骨(柔道整復)とは |
■我々整骨院・接骨院が行っている治療のことを、正しくは柔道整復と言います。柔道整復は日本古来の医療の一つで、『柔術』の活法を基本とし怪我を回復させる技術として伝承されてきました。明治以降、この技術に東洋や西洋の医学技術を織り成して発展向上を遂げ、現在は骨・関節・筋・腱・靭帯など運動器に加わる急性、亜急性の原因によって発生する骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲などの損傷に対し、手術をしない『非観血的療法』という独特の手技によって整復・固定・後療(手技・運動・物理療法)等を行い、人間の持つ自然治癒能力を最大限に発揮させ、患者さんの肉体的な苦痛を一刻も早く取り去り、患部の回復を図り、早期に社会復帰させることを目的とした治療法として行われています。
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柔道整復師とは |
■『柔道整復師』とは、ほねつぎ・接骨院・整骨院として広く知られ、厚生労働大臣免許による国家資格であり、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(筋・腱の損傷、肉離れ)などの治療を行う職業の正式名称です。
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■柔道整復師は、国が認定した四年制の大学または専門学校の柔道整復科で専門知識を修得し、解剖学・生理学などの基礎医学と、柔道整復学などの専門科目を含む11科目の国家試験を受け合格した後に取得できる資格です。
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■柔道整復師が治療を提供する接骨院や整骨院は、公的に認められた機関です。
保険医療機関と同じように保険証でかかることができ、交通事故や労災の取り扱いも認められています。
また、スポーツ傷害の専門家でもありアスレティック・トレーナーとして様々なスポーツ活動に参加したり、介護保険制度の中でも、ケアマネージャーや機能訓練指導員として福祉分野にも貢献しています。 |
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整形外科との違い |
■整形外科は医師が行う医業であり、主に運動器系の疾患に対して検査・診断・治療を行います。運動器系の傷害を扱うことから、整骨院の業務と重なる部分がありますが、治療内容については投薬や外科的処置といったことが中心となり、リハビリテーションなどの後療について整形外科医が直接行うという事はほとんど有りません。
■当院では医接連携(医師と接骨院の連携体制)の重要性からレントゲンやMRIなどの検査を要する場合や、医師の診察が必要な症例を紹介し診断ののち当院で後療(リハビリテーション)を行うといった体制を整えています。 ≫川口支部顧問医のご紹介
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整体・カイロプラクティックとの違い |
■整体とは、古代中国発祥の推拿の一部の手技に、アメリカのオステオパシーやカイロプラクティック等の一部の手技を模倣して混ぜ合わせた、大正時代以降に日本において発生した無資格民間矯正手技療法の総称を言います。発生国の日本においてさえ公認されておらず、整体師などという資格も存在しません。職業選択の自由によってのみ開業している、いわゆる無資格治療院です。
■カイロプラクティックとは、約100年程まえアメリカで始められた手技療法で、現在ではアメリカやヨーロッパをはじめ多くの国で行われている治療法です。発生国のアメリカでは、大学教育と国家試験によりドクターとして認められています。日本においては法的規制が無く、国家資格でもありません。教育内容についても千差万別でありそのため施術者の技量もピンからキリまでという状態です。日本国内においてカイロプラクティックの治療を受けようと思うならば、アメリカに留学して正規の資格を取り、帰国して開業している治療院を探すことがベストですが、看板だけでは資格の有無が分からないのなら、整骨院や鍼灸院など国家資格を持ち、さらにカイロプラクティックを行うところで治療を受けることをおすすめします。
■いずれにしても無資格での施術は、交通ルールを知らずにアクセルとブレーキだけを教わって車の運転をするようなもので、非常に危険な行為と言えます。あなたは無免許運転の助手席に乗りますか?
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柔道整復師倫理綱領 |
社団法人 全国柔道整復学校協会
社団法人 日本柔道整復師会 協同制定
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国民医療の一端として柔道整復術は、国民大衆に広く受け入れられ、民族医学として伝承してきたところであるが、限りない未来へ連綿として更に継承発展すべく、倫理綱領を定めるものとする。ここに柔道整復師は、その名誉を重んじ、倫理綱領の崇高な理念と、目的達成に全力を傾注することを誓うものである。
1.柔道整復師の職務に誇りと責任をもち、仁慈の心を以って人類への奉仕に生涯を
貫く。
2.日本古来の柔道精神を涵養し、国民の規範となるべく人格の陶冶に務める。
3.相互に尊敬と協力に努め、分をわきまえ法を守り、業務を遂行する。
4.学問を尊重し技術の向上に務めると共に、患者に対して常に真摯な態度と誠意を
以って接する。
5.業務上知りえた秘密を厳守すると共に、人種、信条、性別、社会的地位などに
かかわらず患者の回復に全力を尽くす。
昭和62年6月14日制定
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