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スーパーライザー神経ブロック照射法 |

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スーパーライザーとは光の中で最も生体深達性(体の中への入りやすさ)の高い近赤外線を光源として、それを直線偏光フィルターにかけ直進する光だけを取り出しレーザー化した光線治療器です。現在、大学病院、国 ・ 公立病院のペインクリニック(麻酔科外来)を中心に1万8千を超える施設でこのスーパーライザーが治療に使われています。
神経ブロック照射法という治療法は、痛みが比較的広範囲に及ぶ場合や特定の神経領域に痛みやしびれがある、いわゆる神経痛の治療などに行います。まず症状のある領域を支配している神経のポイントを決定しそこにレーザーを固定し10分間照射します。
神経ブロックという治療法はもともとペインクリニックで痛みに対して神経のブロックポイントに麻酔薬などを注射し痛みの伝達を遮断するために行われる治療法です。それをレーザー照射で可能にしたのがこのスーパーライザー神経ブロック照射法です。
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この治療法の一例として、星状神経節交感神経ブロック照射があります。この神経節をブロックし交感神経を抑制することにより、首、肩、上肢の血管拡張による血流改善、筋緊張の改善、疼痛の改善が見られます。つまり交感神経の過緊張が関与していると思われる症状や痛みの改善に効果があるというわけです。
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星状神経節ブロック注射 |
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星状神経節レーザー照射 |
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≪星状神経節ブロックの適応症≫
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ペインクリニックでは、次のような病気が星状神経節ブロックの適応症とされています。
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支配領域
帯状疱疹、反射性交感神経萎縮症(カウザルギー、幻肢痛、断端痛)
頭部疾患
頭痛(片頭痛、筋収縮性頭痛、筋緊張性頭痛、群発頭痛、側頭動脈炎)、脳血管攣縮、脳血栓、脳梗塞、円形脱毛症
顔面疾患
末梢顔面神経麻痺(ベル麻痺、ハント症候群、外傷性顔面神経麻痺)、顔面痛(非定形顔面痛、咀嚼筋症候群、顎関節症)
眼疾患
網膜血管閉塞症、網膜色素変性症、視神経炎、角膜潰瘍、緑内障、アレルギー性結膜炎、飛蚊症、眼性疲労
耳鼻科疾患
アレルギー性鼻炎、急性・慢性副鼻腔炎、突発性難聴、メニエール病、鼻閉症、扁桃炎、耳鳴、咽喉頭異常感症、臭覚障害、花粉症
口腔疾患
抜歯後痛、舌痛症、潰瘍性口内炎
上肢疾患
上肢血行障害(レイノー病、レイノー症候群、急性動脈閉塞症、バージャー病)、頸肩腕症候群、外傷性頚部症候群、胸郭出口症候群、肩関節周囲炎(五十肩)、術後性浮腫(乳房切断後症候群)、脳卒中後肩手症候群、骨折、テニス肘、腱鞘炎、頚椎症、腕神経ニューロパチー(外傷性、術後)、強皮症、関節炎、多汗症、凍傷、凍瘡、肩こり
心臓疾患
心筋梗塞、狭心症、洞性頻脈
呼吸器疾患
慢性気管支炎、肺栓塞、小児喘息
その他
痔核、便秘、不眠症、冷え症、更年期障害、自律神経失調症、その他の不定愁訴
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『ペインクリニック 神経ブロック法』 若杉文吉監修より
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上記以外にも様々な疾患や症状に対して、この治療法が行われています。
当院では、運動器系の痛みなどの症状に対して、他の理学療法と併せて行っています。
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スーパーライザー星状神経節ブロック照射(オプション治療)・・・1回600円 |
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●左上:治療前の手背温度
●左下:安静臥床10分後
●右上:星状神経節10分照射後
●右下:照射後、10分間の安静臥床
参考サイト:東京医研
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右側星状神経節レーザー照射後の顔面及び上肢の温度変化。上肢だけでなく、顔面にも温度変化が見られ、また反対側にも変化が現れています。
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