痛みの治療 小野整骨院
〒334-0054
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柔道整復研修試験財団
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<土曜日>
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<休診日>
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急患の場合は休日・時間外
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行っています。お気軽にご
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オステオパシー手技療法 |
■オステオパシーとは
オステオパシーとは、1874年にアメリカのアンドリュー・テイラー・スティル医師(1828〜1917)によりミズーリ州カークスビルで発表された、薬物を使用せず解剖学をもとに手技によるマニピュレーションを行い病気を治療する徒手医学です。現在、アメリカでは医師が行う手技療法として救急救命などの急性期医療から、一般内科、小児医学、スポーツ医学、整形外科、産婦人科領域など幅広く行われています。
オステオパシーの治療は、A.T.スティル博士によって提唱された四つの基本原理に基づいて行われてます。
T.身体はひとつの単位(ユニット)である。ひとりの人間とは、身体、心、および精神
の単位である。
U.身体は自己調節、自己治癒、健康維持能力をもつ。
V.構造と機能は相互に関与し合っている。
W.合理的な治療は、身体の調和、自己調節、および構造と機能の相互関係の基礎
的原理に基づいている。
上記の四つの基本原理に基づき、オステオパシー医学的診察・検査法により体性機能障害(ソマティック・ディスファンクション、SD)を診断し様々な手技テクニック(マニピュレーション)を用いて治療を行います。
■体性機能障害(ソマティック・ディスファンクション、SD)とは
体性機能障害(ソマティック・ディスファンクション、SD)とは、骨格・関節・筋膜およびそれらと関連する血管・リンパ・神経系の要素を包含している体性系(身体の構造)に関連した構成要素が障害を受け、機能が変性された状態をいいます。
ソマティック・ディスファンクションは機能に対する障害であり、純粋なソマティック・ディスファンクションと診断された場合、障害を取り除けば正常な機能が回復し、その障害によって組織に傷跡や病理的学瘢痕が残ることはありません。つまり純粋なソマティック・ディスファンクションでは、永久的な病理学的変化はないということです。
ソマティック・ディスファンクションは病気に先行して生じることもあれば、外傷を受けたり疾病やその他の異常を持っていたりする患者の障害の一部となっていることもあります。慢性のソマティック・ディスファンクションは病理学的な組織変化や病態生理学的な変化、不快感、疾患を引き起こすこともあります。
■オステオパシーの治療テクニック
オステオパシーの治療テクニックは一般にカイロプラクターが行う脊柱のスラストやアジャストメントだけではなく、四肢の関節・靭帯・筋肉・筋膜などの運動器に対する治療から、頭蓋骨や内臓のマニピュレーションに至るまで幅広く行われており、様々な症状に対応するため多くのテクニックが開発されています。
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・ HVLA−スラストテクニック
・ 筋エネルギーテクニック
・ 関節テクニック
・ 軟部組織テクニック
・ ストレイン−カウンターストレイン
・ 機能テクニック
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・ 筋膜リリーステクニック
・ 内臓マニピュレーション
・ 促通位リリーステクニック
・ 頭蓋仙骨テクニック
・ リンパテクニック
・ スティルテクニック
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※上記のほかにも多数のテクニックがあります。
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■オステオパシーの適応症
オステオパシーの適応は幅広く、一般内科・整形外科・外科・スポーツ医学・小児科・産婦人科・リハビリテーション医学など各科に及びますが、特に運動器系の障害から起こる痛みに対して非常に効果があります。
目/眼精疲労、白内障、緑内障、斜視
鼻/鼻詰まり、蓄膿症、鼻炎、鼻アレルギー、鼻風邪、鼻中隔弯曲症
耳/中耳炎、耳鳴り、難聴、めまい
口/味覚異常、顎関節症、口内炎
歯/歯槽膿漏、虫歯以外の歯痛
頭/頭痛、偏頭痛、脳貧血、めまい、頭のしびれ、顔面麻痺、三叉神経痛、高血圧、
低血圧、はげ
頚・腕・手/肩こり、寝違い、頚痛、ムチウチ症、手や腕のしびれ・痛み、
胸郭出口症候群、ねんざ、腱鞘炎、テニス肘、ばね指
喉から胸/吐き気、乗り物酔い、扁桃腺炎、喘息
胸部/心臓の問題(不整脈・頻脈・心悸亢進・脈の欠滞など)、
肺の問題(慢性化した結核・胸膜炎・気胸など)、肋間神経痛、背部痛
上腹部/肝臓の問題、偽食道裂孔ヘルニア、胆嚢の問題
胃・十二指腸/胃の問題(胃痛・胃炎・胃下垂・胃潰瘍など)、十二指腸潰瘍、
幽門狭窄
小腸・大腸/便秘、下痢、初期の虫垂炎、結腸炎
骨盤内臓/子宮後屈、子宮筋腫、痔(痔核・脱肛・切れ痔など)、初期の前立腺肥大、
慢性膀胱炎
脊柱/脊柱のゆがみ、椎間板ヘルニア、椎間板症、肋間神経痛、腰痛、ギックリ腰、
側弯症
骨盤から下肢/骨盤のズレやゆがみ、股関節炎、坐骨神経痛、膝の痛み、足の痛み、
足首のねんざ
精神/そう病、うつ病、ノイローゼ、多動症
当院では筋・骨格・関節など運動器系の痛み、しびれなどの不定愁訴また外傷のリハビリテーションに対して、より高い効果を得られるよう物理療法・運動療法など、さまざまな治療法と併用しながら行っています。
■治療による効果と注意点
≪急性の痛みとオステオパシー治療≫
一般的に良くみられる症状としてギックリ腰や寝違えなどがありますが、患部や身体を動かすことが出来ないほどの急激な痛みを伴った急性症状は、本人にとって苦痛以外の何ものでもありません。
この急性痛を引き起こす原因は、外傷や筋の疲労・緊張および損傷から起こる筋肉や関節の炎症であることがほとんどです。急性の炎症は、通常受傷や炎症発生の起点から約24時間がピークとなります。その後1〜2日かけて徐々に消退していきますので、炎症発生から48〜72時間が痛みの急性期となります。この期間に適切な処置を施すことにより、炎症症状の早期消退・急性痛の早期緩和が可能となります。
また、この時期に無理をすることは急性炎症の再発や症状の慢性化などを起こし、治癒にとって悪い条件となってしまいますので何よりも適切な治療と安静が必要となります。
急性の痛みに関するソマティック・ディスファンクションは、慢性の障害に比べて一次的なものが多く初期にきちんと治療をすることにより軽快し、再発を繰り返すこともありません。
つまり、ギックリ腰や寝違えなどの急性痛は、オステオパシーの治療によく反応し早期の回復が可能ということです。
≪治療後の注意点≫
オステオパシーの治療は一般にソフトで副作用も少なく安全な治療法であることが知られています。しかし、患者さんによっては治療後まれに好転反応が出る場合があります。
それは全身的な筋肉痛であったり風邪を引いたような症状など、また頭蓋骨矯正では頭痛やめまい、耳鳴りなどが一時的に認められることがあります。
この様な不快な症状は、一般に発症後1〜48時間ほど続いた後、自然に消失するのが普通です。
この症状はこれまで血液循環のうっ滞により、筋・筋膜や靭帯等に長い間蓄積された代謝老廃物が、治療によって一度に局所から排出されて全身の循環に入ることで、一時的に代謝される量を超えてしまったためと考えられています。
この状態を軽くするためには治療を受けられた後、カフェインを含む飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶等)を避け、水をなるべく多く(1日2〜4リットル)飲むと良いとされています。
■オステオパシーからみた健康
健康とは、体と心と精神がさまざまな攻撃に直面しながら、日常的にそのバランスを回復している動的平衡状態です。オステオパシー哲学やオステオパシー・プライマリー・ケアには、治癒能力の源は患者の中にあるという概念があります。健康は固定した状態ではなく、生活や環境のあらゆる局面と動的に相互作用し合って成り立っています。
健康な生活の基準には次の事柄が含まれます。
1.十分な食事、住まい、教育、および収入
2.十分な休息および運動
3.十分な体力および身体的持久力
4.機械的にバランスがとれ、柔軟性のある神経筋骨格系
5.社会的関係および対人関係をうまく維持していける能力
6.精神的障害・病気からの解放または健全なコントロール
7.情動的・精神的安定
8.社会心理学的ストレス、対人関係によるストレス、および生物学的ストレスに
対する健全な対処
9.生物学的・社会心理学的攻撃に対する健全な免疫応答
10.長期の遺伝的、精神的、身体的、情動的障害、および病気に関連した障害の
健全な補償
オステオパシーでは健康に焦点を合わせる際には、まず健康の本質を理解することから始めます。健康な個体は頑丈なものであり、日常生活における身体的、生物学的、心理的または社会的攻撃にも十分耐えることがでます。健康な個体は十分に栄養が与えられており、病気や身体的または精神的障害による過度の負担がないだけでなく、身体的にも精神的にも柔軟な状態であるといえます。
"医師の目的は健康を見つけることである。
疾病を見つけることは誰にでもできる。"・・・A.T.スティル
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